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  • 鈴木 創: 音魂大全―史上最強の20世紀ミュージック・エンサイクロペディア

    鈴木 創: 音魂大全―史上最強の20世紀ミュージック・エンサイクロペディア
    ちなみに著者は1960年生まれです。 年齢が近い方必携の音楽ガイドです。 音楽に目覚めた中高生の頃、自分より音楽に詳しい友達に あれこれ音楽情報を教えてもらった経験があるでしょう。ミュージシャンがどんな影響を受けて この曲を書いたかなんていう話は 音楽の楽しみ方を格段に広げましたよね。この本はその友達になってくれるんです。昔聴いたミュージシャンの項目を読めば、「次にはこれを聞きなよ」と理由と共に教えてくれます。

中華食堂まんぷく亭 (茅ヶ崎)

茅ヶ崎の鉄砲道沿いにある店である。
向かいのマツキヨが目印だ。
店の裏手に2台分の駐車場がある。

この店はラーメン専門店ではなく、いわゆる町の中華料理屋さんである。
地元の人気店であり、家族連れの客も多く、客の姿が絶えない。

メニューは各種麺類とチャーハン類のバリエーションが中心であるが、これらに餃子を組み合わせて注文する人が多いようだ。

「サンラータンメン(酸辣湯麺)」800円を注文した。
いつも「まんぷく塩らーめん」と迷うのだが、最終的にはサンラータンメンを選んでしまう。
「まんぷく塩らーめん」はとろりとした半熟玉子にオイスターソースがかかっていて見る目に美しいもので、まろやかで優しいスープが魅力である。
しかし、結局いつもサンラータンメンを注文してしまうのは、この付近ではこの店でしか食べられない味だと思うからである。

店内はテーブルとカウンターで16-7人の収容か。
カウンターの中ではご店主一人が調理して、奥様がホールを担当する。
このため混雑時は出来上がるまで時間がかかるのも覚悟しなければならない。

この日は昼の部が終る間際で空いていたため、程なくして出来上がってきた。
名前の通り酸っぱくて辛いスープである。
竹の子の千切り、豆腐、しいたけ、ねぎ、溶き玉子のスープと、細目でやや柔らかめに茹でられた麺がマッチしている。
表面には黒ゴマのペーストがかけてあるが、これがスープに混ざって香りとコクを加える。
酸味と辛味が強いため食べ初めはよく分らないのであるが、食べ進んでその裏側に隠れていた旨みを覚知し始めた途端、そこからは完食まで夢中で口に運び続けることになる。

会計が終って外に出ると、辛味の効果のせいか身体がポカポカしていた。
そういえば朝からゾクゾクして風邪でもひくのではないかと思っていたが、そんなものはどこかに行ってしまっていた。

Dsc_0605 サンラータンメン(酸辣湯麺)

Dsc_1076 黒ゴマのペーストがかかる

Dsc_0610 まんぷく塩らーめん 

茅ヶ崎市松が丘2-12-20

麺おさふね(町田市)

町田の鶴川街道沿いにある店である。
駐車場完備である。

季節は正に厳冬であったが、つけ麺が食べたくなった。
町田市内の土曜日の渋滞が頭をよぎったが、流行の魚介豚骨の一枚上を行くこの店のつけダレを思い出してしまい、
途中からは万難を排してでも訪問すべしとの気分に変わってしまった。

店に近付くと、7-8人の待ち客の姿が見えた。
相変わらずの人気ぶりである。
数年前の開店時から店周の整備工事がされていたが、既に店のすぐ横に駐車場が完成しており、すっかり落ち着いた感じになっていた。

この店は、最初に券売機で食券を購入し、それをスタッフに手渡してから店外で呼び出しを待つシステムである。
小麦の風味が堪能できるゴワゴワ太麺の「あばれ麺」と迷ったが、結局は「激辛つけ麺大盛」(950円)を購入した。
日中でも気温が10℃を下回る寒さであったが、長い時間待たされることなく店内に案内された。

カウンターの中に店主らの姿は見えず、20歳代位の若いスタッフが2名で営業していた。

この二人の手際が悪い。

麺の量が間違っているとか、注文が間違っているとかの相談を繰り返すので待っている方は不安で仕方ない。
店内の席が半分以上空いているのに、厳寒の吹き曝しの只中にいる待ち客をなかなか案内しない。
アルバイトで素人丸出しなのか、ホスピタリティが欠け落ちているのかと思うと腹立たしい。
店長がいないとこんなにも弛んだムードになるものなのか。
この店は年配層にも人気がある。味は当然であるが、ホスピタリティが欠ければ年配層の強い支持は得られなかったはずである。

がっかりした気分も落ち着いてきた頃、やっと出来上がってきた。
「激辛つけ麺」はタレも辛いが、冷水で硬く〆られた麺に辛味がまぶしてあるのが特徴で、麺だけ食べても旨いので楽しみにしていた。
しかし、今日の麺は辛味の絡ませ方が中途半端で色彩がマーブル模様になっていた。
それもそのはずで、麺に辛味を和え初めた途端に、カウンター内で注文の確認が始まり、和え作業は中断したまま終了となったからだ。
作業再開はセルフサービスで行うしかないのか。
しかも、こちらは大盛なのに、隣の人の中盛り(普通)の方が若干多いような気がした。

食べる寸前まで失望の連続であったが、食べ初めたらいつもの味であり、食前の不安が強かった分だけ安堵感も大きかった。

麺は表面がなめらかでしっかりとしたコシがあるもので、舌と歯と喉で快感を得られる。
基本的によくある魚介豚骨のつけダレではあるが、この店は海老等更に多くの種類の出汁が効いており、奥の深い味わいがある。
豚骨魚介の「またこれか」というものとは異なる。
辛味は一見激辛に見えるが、見た目ほどではなく一般的な坦々麺レベルの辛さである。

この日の日替わりの割りスープは「鯛」であったが、当然のようにスープを注いでもらい、タレまで完食した。

つけ麺としてはかなりハイレベルな店だ。
しかし、価格設定が少々高めである以上、客扱い等味以外の面でも辛口にならざるを得ない。
町田周辺には旨い店が多数ある。次回来た時は店を覗いてみて、お子様スタッフしかいなければ、他の店に向かうことにしたい。

Dsc_1050 激辛つけ麺 大盛 950円

Dsc_1053 麺に辛味を和えるタイプ

Dsc_1055 つけダレ 見た目ほどは辛くない

東京都町田市金井町2005-1

幸樹 (湘南台)

前回報告の「麺の月」の近所、こちらも最近オープンした店だ。
数は少ないが、店の前に駐車スペースがある。

店に入ると先客は5-6人。平日の14:00過ぎとしてはまあまあの入りか。
券売機で基本メニューらしき「幸樹特製ラーメン」を購入した。
席に着く前に麺の固さとネギの量を好みとして聞かれたので、「固め、多め」でお願いした。

出来上がったラーメンは表面一杯にトッピングも確認できない程大量のネギが散らばっていた。
隙間からは茶褐色のスープの上に厚い背脂の層があるのが見えた。
メンマ、チャーシューも垣間見えた。海苔は1枚であった。

スープを一口頂くと、少し意外な気がした。
香りから想像はできたが、最初に顔を出したのは魚出汁であった。
看板の「京都」の文字や大量の青ネギという見た目で、動物系の出汁が効いた典型的な京都ラーメンを想像していたが、全く異なったスープだった。
しかし、これはこれで独特の世界である。
表面の背脂の甘みとは異なる強い甘みも感じられる。

麺は背脂もろ共絡めて持ち上げる計算であろう中細ストレートで、スープに合わせていると思われる。
極薄にスライスされたチャーシューやメンマは本当の脇役的な扱いで、味がスープに負けてしまい特徴は感じられない。

全体的に、出汁、タレ、脂、甘み、諸々が其々強すぎて途中で飽きてしまい、自分で辛味や酸味を追加して変化を求めたくなるが、しかし嫌いな味ではない。
誤解を恐れずに言えば、ここで気がついたのは、このラーメンは「おかず」ではないかという事であった。
ラーメン店のラーメンに対し「おかず」と言うのは失礼かも知れない。
しかしこのラーメンを白いご飯と一緒に食べたら旨いだろうなと想像したのである。
背脂がびっしり浮いたスープを啜りながら飯をがっつくのである。
麺が延びたって構わない。弁当のおかずのナポリタンだって嬉しいではないか。

ラーメンライスという食べ方は知っているが、長く邪道として軽蔑して来た。
ラーメンを食べていてご飯が欲しくなったのは「幸樹特製ラーメン」が初めての体験である。

考えてみれば「餃子の王将」で餃子とレバニラとラーメンとライスを注文している人はたくさん見かける。
これだってライス以外は「おかず」のはずである。
「餃子の王将」も京都が発祥である。
幸樹も京都の食文化が感じられる店という事かもしれない。

Dsc_0745 幸樹特製ラーメン

Dsc_0748 分厚い背脂の層

幸樹
藤沢市湘南台4-10-14

麺の月 (湘南台)

当ブログの古い読者から情報提供を得ての訪問である。

湘南台駅の北西、駅からは2-300mと近い。
駐車場はないので、近くのコインパーキングを利用する事になる。
場所的に少し分り難く、店の構えも落ち着いていて目立たないため、店を探すのに苦労した。
やっと見つけたが、店の入口に暖簾がかかっていないので(暖簾を通す穴はある)、最初は休みと勘違いして帰りそうになった。
店の近くに車を停めて見に行くと、近寄らないと見えない位置に「営業中」の立て札があった。
これで安心して駐車場に車を入れて、初訪問となった。

しかし、開店して間もないのにこの希薄な存在感はなんだろう。

店に入ると果たして先客なしであった。
食券の自販機の前に立つと、店の女性スタッフも待ち構えてしまったので、じっくりメニューを検討する雰囲気でもなくなってしまったが、基本メニューと思われる塩味よりも醤油味を食べたい気分だったので「醤油ら~麺」630円を購入した。
券売機下のほうに目を移すと味玉が70円という魅力的な設定だったのでこれも購入した。

程なく出来上がったラーメンからは魚介のいい香りがした。
大判の巻きチャーシューとメンマ、海苔というシンプルなトッピングに万能ネギが彩りを添え、揚ネギも散る。

一口スープを含むと、まろやかで実に深い味わいであった。
鶏をベースに魚や昆布、最後に来る強いコクはハマグリかもしれない。
深いと感じたのは、どの要素も突出することなく調和しているからで、とにかく完成度の高いスープである。旨い。

麺は細めで少しウェーブがかかったもので、固めの茹で具合でポックリした食感である。
少し味が濃いスープは好みだが、スープと麺がマッチしていてバランスの良さが感じられた。

チャーシューはとても柔らい仕上げである。やや薄味で本来の肉の味が楽しめる。高度な技術だ。

料理としての高いレベルが実感でき、とても満足した。

しかし、それなのに何故こんなにも空いているのだろう。
価格の設定も良心的だ。
腕は確かなので人気はこれからということだろう。
待たずに食べられるうちに他のメニューも試してみたい。

Dsc_0736 醤油ら~麺 630円

Dsc_0740 細めの麺

Dsc_0742_2 絶品チャーシュー

麺の月

藤沢市湘南台2-7-7

Breeze (藤沢)

藤沢駅南口ファミリー通りの中程、小田急百貨店から100mほど南にある。
建物の2Fにあるので若干分り難いかもしれない。
店の正式名は「藤沢ダイニングバー Breeze」であり、その名の通り「夜の部」の店である。

近くで一通り出来上がってから、2軒目として訪問した。

店内はカウンターと、窓際に2人用で向かい合わせのテーブル席が3つ、小上がり的な6-7人用円卓スペースもあった。
カウンターの中にはご店主と思われる男性が一人だった。
ラーメン店とは異なり、照明が抑えられて落ち着いた雰囲気である。

仕上げ的に一杯やってから「らーめん」を食べたいと注文した。
頃合を見て出してくれたラーメンは比較的シンプルなルックスであった。
濃い色の醤油スープに、細めで若干ウェーブのある麺、トッピングは海苔とほうれん草、そして角煮であった。

飲み屋のラーメンという事で元々半信半疑というスタンスではあったが、スープを飲んでみると、意外なことに独創的で旨い。

まずは強く魚出汁が感じられた。
甘みはオニオンスープではないだろうか。
鶏ガラもある。
さらに表面に浮いている焦がしネギが加わる。
香り豊かなオリジナル葱スープである。

麺はコシが感じられ、最後はザクッと噛み切るようなもので、スープによくマッチしていると感じた。

角煮も味がよく染込んでいて旨い。ツマミにして飲みたい。

容器に入った柚子胡椒を使うと、さらに良くなった。

ラーメン専門店にはない独創的な味で、とても気に入った。
アイデアを重ねて人を喜ばせたいという心意気が感じられるラーメンであった。
ランチ営業でラーメンを出しているようなので、昼の部で違うメニューも試してみたい。

Dsc_0603 店は2Fにある

Photo らーめん

Dsc_0600 角煮

藤沢市鵠沼石上1-8-15

麺屋 らう (辻堂元町)

超コッテリ、背脂がびっしり浮いたラーメンが食べたくなる時がある。そんなときに自然と足が向く店である。

前回も書いたが、かつて長い事「環七ラーメン土佐っ子」の中毒に罹った事があるため、いまでも時々中毒症状が顔を出すためと思われる。
年に3-4回くらいはどうにも収まりが付かなくなるのである。
神奈川にはニンニク背脂ラーメンの店が少ないが、比較的近場にこの店があって良かった。

さて、「らう」であるが、
L字型のカウンターだけの小さい店である。
券売機で「こってりらうめん」700円を購入した。
着席してご店主に券を渡すと、太麺と細麺のいずれかを選ぶよう問われる。
今回は細麺を注文した。
この店では細麺も太麺もそれほど極端なものではない。気分次第で選んで後悔した事はない。

この店はラーメンの仕上げに背脂を振り掛けるスタイルではなく、丼にスープを注ぐ前段階で金網で背脂を濾し入れた上に丼の縁についた脂を拭い取ってくれるので、手を汚すことなく気持ちよく食べられる。

出来上がったラーメンは、一目瞭然、期待通りの超コッテリである。
背脂の膜に覆われて湯気は全く立たない。
丼の中央のもやしの小山に寄りかかるように、ほうれん草、チャーシュー×2、半味玉がトッピングされ、さらに小山にはゴマが振り掛けられ、丼の縁には海苔があった。

この手のラーメンは、強烈にニンニクとタレが利いた黒っぽいスープが染込んだ麺を、表面の脂に絡めて食べるのが醍醐味であると思っているのだが、この店は若干タレが弱い。
しかし、そこのところは店もよく理解しておられる様で、テーブルの上には「しょうゆダレ」が用意されている。
これを追加すれば正に求めていた味になるのである。
他にもおろしニンニクや揚ニンニク、辛味、酢など、好みに合わせるためのアイテムは完備されている。
その日の気分や体調に合わせて、例えば背脂がしつこく感じられたら酢を投入したりすれば良い。味の変化も楽しめる。

コッテリがどうも…という向きには背脂抜きの「あっさり」というメニューもあり、つけ麺もある。
標準がさほど味濃い目になっていない点や、ニンニク抜きも選択できるなど、店としては幅広い層をターゲットにしているようである。

もし、この店が駅前にあって、深夜まで営業していたらと想像すると恐ろしい。
飲んだら必ず寄ってしまうだろう。アルコール反応を起こした身体はニンニク背脂ラーメンの中毒に罹りやすいからだ。

Dsc_0628_2 こってりらう麺 700円

Dsc_0630 表面を覆う背脂

Dsc_0631 スープは光が届かぬ世界だろう

Dsc_0635 細麺

Dsc_0627 好みの味に仕立てるアイテム

藤沢市辻堂元町5-4-15

洋山亭 (茅ヶ崎)

茅ヶ崎駅南口、駅前に面したビルの1階にある店である。
道路からは少し奥まったロケーションであり、多数の幟によって何年も前からラーメン店の存在は認識していたが、外から店の様子が見えないことと、「ラーメン350円」の表示を見て「多分旨くはないだろう」と決めつけていたため今迄訪問した事がなかった。

茅ヶ崎駅南口界隈では「タンポポ」や「金太郎」といった深夜まで営業するラーメン店が相次いで消滅してしまった。
酔って歯止が利かなくなった食欲、無性に塩分と炭水化物と水分を求める身体を鎮めるために随分とお世話になった店が閉店や移転をしてしまったのだ。
BUBUは混んでいるだろうし…という事で消去法的選択から今回訪問となった。

店に近付いてみると、似たような欲求に駆られていると思われる先客が何人もいた。
カウンターに着き、「ラーメン」を注文した。

この店はラーメン専門店ではなく中華屋さんで、カウンターの中では店主が一人で鍋を振っていた。
他の客の注文した炒め物を作っていると思っていたのに、きっとラーメンも職人技の同時進行していたのだろう、すぐに出てきて驚いた。
ニンニクの香りがする醤油味の茶濁スープに縮れた中太麺、トッピングはメンマ、ナルト、チャーシュー、海苔という古典的なルックスである。
チャーシューは小さい。

スープは各種出汁がとれた旨みがたっぷりのもので、さすが中華屋、他の料理も期待できそうだと思った。
ニンニクの魔法が利いて夜中にもかかわらず危うく飲み干す所であった。
麺も固めの茹で加減でプリッとしていてなかなかのものである。
小さいチャーシューもきっちり味付けがされていた。
値段からは想像ができない程、よい仕事がされたラーメンであった。

健康のために我慢すべきとは分っていても暴走が止められない時、心身にも財布にも、やさしく受け止めてくれる店を見つけてしまった。

Dsc_0445_2

Dsc_0448

茅ヶ崎市幸町2-10

麺や 青雲志 (三重県松阪市)

実は三重県の津市や松阪市に来る度に、ラーメンの人気店を探しては訪ねてみたものの、正直なところ人様にお勧めしたくなる程の店は見つからなかった。
ところが今回初めて食べたこの店のラーメンの旨さに驚愕し、三重に行くのが楽しみになった。

店は三重県松阪市の北西、嬉野権現前町というところにある。
近くにはローカル線の風情満点の名松線が通る。

最近住居表示が変更になったのか、カーナビで検索しても住所がヒットしなかった。
県道20号線沿いにあるが、正面にコンビニのミニストップ嬉野ふるさと会館前店があり、目印になる。
店は金属製の外壁に包まれた新しい建物で、店の北側に5-6台分の駐車場があった。

入口を入ると正面に券売機があった。
券売機を見ると店の基本メニューは塩味のラーメンのようなので「塩らぁめん」680円を購入した。

カウンター席のみの店で、席数は8席。
カウンターの後ろはベンチの待ち席となっていた。

青雲志という店名を現すのか、店内の壁や天井には青い空に雲がかかる絵が描かれ、床は白っぽいコンクリート、椅子も白と統一されたデザインで明るい。
店全体に清潔感があった。
厨房とカウンターの境目の天井にはラーメン店のカードが隙間なく入ったカードケースが貼り付けてあった。
カードの数は少なくとも数百はある。店主はこの店全てに行ったのだろうか。かなりのラーメンマニアだろう。

厨房の奥の部屋の入口には「製麺室・おいしい麺を作るため研究中」と書かれていた。
またカウンターには「麺を3種打ち、スープを2種取るという無謀な挑戦の結果毎日14時間働くことになった」とも書かれていた。
ラーメン作りに全てを賭けているという事なのだろうが、確かに店主がラーメンを作る姿は真剣そのもの。
麺の茹で時間はタイマーで計り、スープをなべで温めるのも、丼の中の麺を整えるのも流れの中の動作ではなく、一つ一つに止めが入るような確実な動きなのだ。

眼光鋭くラーメン作りをしていると思ったら、ラーメンを出す時は表情が一変、穏やかな笑顔で待たせたことを詫びる言葉を添えて前に置いてくれた。

出来上がったラーメンはシンプルなルックスであった。
褐色のやや濁ったスープの表面には脂が浮かび、コッテリした印象であった。
麺は細目の直麺。トッピングは水菜とメンマと糸唐辛子だけである。
特製とつくメニューではチャーシューや玉子が付くようである。

スープを一口飲むと、塩気が足りないと感じた。
カウンターの上には「塩用」と書かれた岩塩のミルがあり、お好みで塩を足すものだと思った。
ところが、さらにスープを味わと塩気の事はすぐに忘れてしまった。
魚やら貝やら海老などから取ったと感じられるスープはディープな味わいで実に旨い。
こんなに複雑にしてしまったら毎日同じスープになるのかと余計な心配までしてしまった。

麺は固めの茹で上がりで、ハリがあって喉越しがよい。何より自家製麺でスープにベストマッチさせている。
不思議な事に、食べるうちに塩気が足りないとは全く感じなくなり、むしろ塩ダレもきっちり利いていると感じていた。

また、この店の接客にも驚いた。
「塩らぁめん」と「麺大盛」の食券を買った他の客に対し、店主は「塩はスープの量が少ないため、麺を大盛にするとバランスが崩れます。大盛はお勧めしない」と実に丁寧に説明した。この客は店主の勧めに従い麺量を普通に戻すことにしたが、返金の際も再度丁寧に説明していた。
この店は店主一人がラーメンを作り、店主のご両親と思われる二人は配膳や食器の片付け、たまにつけ麺の麺を流水で締めるのを手伝うだけである。店主は厨房内を小走りで移動するほど多忙であるが、作業は前述の通り超が付くほど丁寧である。
にもかかわらず、塩の大盛に対する応対の通り、素晴らしいホスピタリティである。
店主のご両親は、隣の席を片付けながら「もう少し待ってください」と声を掛けたり、帰る客にはカウンターの外まで出て挨拶していたが、押し付けがましさなどは全く感じられない自然なものであった。

これほどのラーメンであれば、いずれは都市部で勝負するのかとも思ったが、それは無いと思い返した。
この店の開店時間は水曜~日曜の11:30~14.30の3時間だけである。(土曜日に限り夕方17:00~19:00営業)
その間はほぼ満席であるので、ロケーションによる差は出ない上に、都市部は店舗維持コストが高くなってしまうからだ。

冒頭に書いたとおり、諦めかけていた三重県で素晴らしい店に出会えた。
ご店主には「青雲之志」を貫いてほしい。
三重に行く時は必ず訪れたい。

Dsc_0403 「塩らぁめん」 シンプルそのもの

Dsc_0405 結構コッテリしている

〈以下続編〉

レベルの高さに驚きたて続きにもう2回訪問してしまった。

注文したのは「特製つけ麺」と「正油らぁ麺」である。
面白かったのは、つけ麺を注文するとすぐにサーモボトルに割りスープを入れて出される事である。ボトルの中のスープの量が少ないため間違いかとも思ったが、つけダレの粘度が高いため太麺にもよく絡み、麺を食べ終わる頃は殆ど残っておらず、従って割りスープも少しで済むというからくりだった。

正油らぁ麺は中太麺だった。これで同店の3種類の麺を全て食べた。
スープとのマッチングを追及した結果、麺もスープに合うものを3種も用意しなければならないと思ったのだろう。味に対する責任感か。

正油はメンマと海苔だけが乗るという、さらにシンプルなものである。
魚出汁、特にアゴ出汁が感じられる。

食べた3種類のメニューはどれも素晴らしく高レベルなものと思うが、やはり関東から出掛けて行って、短い営業時間に間に合うという巡り会わせがあるとすれば、やはり「塩」を食べたい。
「塩らぁめん」はここでしか味わう事ができないと思うからである。

しかし、それもこの店では「今迄のところ」と注釈をつける必要がありそうだ。
天才の匂いがするこの店主、どんなアイデアをぶつけて来るか分らないからだ。
そういえば、町田の天才と似た匂いだった。

Dsc_0418_2 最初に出されるサーモボトル

Dsc_0430_3 特製つけ麺

Dsc_0423 非常に色っぽい麺

Dsc_0432_4 高粘度のつけダレ

Dsc_0561 正油らぁ麺

Dsc_0569_2 一目で複雑なスープと判る

麺や 青雲志
三重県松阪市嬉野権現前町神北405-14

ラーメンの町、つくば Part.2

ラーメンの町、つくば。
仕事で地方の色々な所に行く度にラーメンを食べては見るが、店によってレベルの差が大きいし、正直なところがっかりする事が多かった。
つくばを知るまでは、東京や神奈川は切磋琢磨する環境があるから他の地域との格差は開く一方だと信じていたが、間違いであった。
つくばは違う。

つくば市の人口は約21.5万人、厚木市が22.5万人なので大体同規模である。
つくばに行って驚いたのは、まずは街道沿いにラーメン屋が多い事である。
つくば市民はラーメンファンが多いのかと目を凝らすと、裏道や路地裏、農耕地帯の集落の一角にもあるわあるわ、ラーメン屋はいくらでも見つけられた。
そして注目店を探して実際に行って食べてみると、オリジナリティ溢れるラーメンを高次元まで追求している店が多いことが分った。
ラーメンという食べ物の最大の特性である、「作り手の自由」が遺憾なく発揮されている様子から、言わばラーメンに関する民度の高さとか文化の高さのようなものを感じたのである。

前回述べたようなつくばで特徴的な濃厚系スープだけではなく、淡麗系スープでも高レベルの店があった。

恐るべし つくば。

★活龍 ★

桜川市に「龍神麺」という人気店があり、その2号店だそうである。
今回取り上げた「龍郎」や「油虎」も同じグループである。
東京の「せたが屋」方式で別系統の店を次々にオープンさせるやり方で、つくば市内で急成長しているようだ。
前回のつくば記事で記した「ハリケンラーメン」の店主も同店の出身とのことである。

活龍本店は、つくば市役所大穂庁舎の南側、スーパーカスミの向いにある。
駐車場は店の前にあった。
奥行きのあるカウンターに、座り心地のよい椅子で、なかなか気分もよい。
シンプルな内装は清潔感を伴う。

「とんこつ醤油」を注文した。

出来上がったラーメンは鰹の香りの強いもの。
茶濁した濃厚で粘度の高いスープに一部極太麺が水面上に顔を出していた。
大き目の巻きチャーシューと、長さがそろえられたメンマと青菜、海苔と丁寧に刻まれたネギが載る。
なかなか美しい盛り付けである。

スープは流行の豚骨魚介で見た目通り超濃厚ドロドロであるが、意外にも舌の上はすっきり通過する。
青菜をスープに浸けて食べるととても旨い。思わずスープを連続して飲んでしまった。

麺はうどんサイズの太麺で、非常にコシが強く、噛むと小麦の風味溢れるとても旨いものであった。
つけ麺以外でゴワゴワとかワシワシという表現が似合う麺には久しぶりに出合い、とても良い思いをした。

メニューには茹で時間が8分掛るとの注意書きがあったが、この店が回転率を犠牲にしてでも提供したかったのはこの麺だったのだと思った。

Dsc_0302 活龍 本店外観

Dsc_0300 盛り付けが美しい

Dsc_02951 具が切り揃えられている

Dsc_0299

つくば市筑穂1-10-13

あまりに印象的な麺だったので、日を替えて竹園店でつけ麺を食べてみた。
しかし、こちらは本店の「とんこつ醤油」と比べて若干麺が柔らかく感じられた。コシも弱かった。
水で締めているのに、と失望した。
本店も竹園店も、殆どの客がつけ麺を注文していたが、本店再訪の機会があれば「とんこつ醤油」を注文したい。

Dsc_0357

Dsc_0360

Dsc_0363

つくば市竹園1-9-7 林ビル 1F

★龍郎★

活龍と同系列で二郎系を出す店である。
筑波学院大学の近くにある。駐車場は店の前である。

店内はカウンターとテーブル席もあり、15-6人入れる。
入口左の券売機で「豚入りラーメン」を購入した。

カウンターに座って食券を渡すときにトッピングを尋ねられる。
「ニンニクは入れますか?」
二郎スタイルである。
「ニンニク」と応えた。

出来上がったラーメンは二郎で云う野菜増しで、加熱時間が短いシャキッとしたものである。
豚は超厚切り巻きチヤーシューであった。

野菜を押しのけスープを含むと、これが実に旨い。
二郎のスープが乳化し、醤油ダレの角が取れて、トロみを帯びてまろやかな感じである。
家系に例えて言えば、吉村家と壱六家の比較の如く、本家をマイルドにして発展させたとも言える。

そして麺は太めで、のど越し滑らかなツルツルシコシコ系のもので二郎とは全く違う。

豚も旨い。
肉と脂の比率が整った巻きチヤー式で、味付も関内や大野の二郎にレベルに近いと思われる。
しかも写真でご覧の通りのボリュームである。

何から何まで、なるほど二郎にもこのような解釈が在ったかと感心したものであった。

この店には味噌味のメニューがあった。
二郎の味噌・・・
あまりにクリエイティブであり、想像を超えているとしか表現できない。

Dsc_0288 豚入りラーメン

Dsc_0291 豚の破壊力

つくば市吾妻3-8-1

★油虎★

やはり活龍一派の店である。
つくば市役所大穂庁舎の北側、飲食店が数件入居するビルの一角にあり、広めの共同駐車場が店の前にある。
以前は活龍の本店があった場所だそうである。

他の活龍一派(龍神一派?)同様シンプルな造りの店舗である。
カウンタの席に着き、基本メニューと思われる「油そば」を注文した。

すぐに女性スタッフから無料トッピングについてどうするか尋ねられた。
メニューを見ると、無料トッピングとは、自家製食べるラー油、きざみにんにく、マヨネーズの3種類である。
「3つお願いします」と応えた。

トッピングはすぐに出された。
食べるラー油は一回限りであるが、ニンニクは必要なだけ追加OKとのことであり、マヨネーズはボトルで出された。
また、カウンター上には油そばがラー油(普通の)や酢と相性が良い云々との案内書きがあった。

出来上がった丼は、麺の上にチャーシューの角切り、肉そぼろ、メンマ、きざみネギ、海苔が載っており、タレは丼の底にあると思われた。
さらに「お口直しにどうぞ」ときざみネギが浮いたスープが出された。
早速タレを麺に満遍なく和えるように混ぜ返しを始めた。
色の濃い醤油ダレが麺を染めて、ソース焼きそばみたいな色になったところで無料トッピングのきざみにんにくを投入、さらに混ぜた。

ここでやっと食べ始めたが、なかなかに旨い。
食べるラー油を投入し、付近を軽く混ぜながら食べると、これも良い。
マヨネーズを加えると、若干の変化が面白い。

出されたものを、ただ味わえばよいというものではないのである。

この調子でラー油や酢などを少しずつ加えて行くとその都度味が変わり、好みの味を探す実験をしているみたいで楽しい。
味の実験をしているので、例えば直前に足した酢で何がどう変化したか判り難いと感じる局面にぶつかる。
口の中で味が混ざるからである。
ここで「お口直しに・・・」と出されたスープが役立つのである。
極薄味の油気のないスープが見事に口の中をリセットする。
小憎らしいほどよく考えられたシステムであった。

食べる側にも味に関する責任があるため、味を公平に評価できない。
しかし、夢中で楽しく食べた事は間違いない。

感想は「もっと酢を足しても良かったかな」である。

Dsc_0369 無料トッピング3種

Dsc_0371 油そばとスープ

Dsc_0372 タレは丼の底にある

Dsc_0373

Dsc_0377_2 混ぜ完了

つくば市筑穂1-1-13

★名無し★

田圃の真ん中にある店である。
車以外の交通手段はなく広い駐車場がある。
入口の真上には「名のないラーメン」との表示があった。
冒頭で名前が無いと自己紹介するとは完全に漱石みたいなノリの店である。
行ったのは平日の14:00過ぎであったが、駐車場には10台ほどの車があり、結構な客の入りである。
店内はテーブルと座敷中心で、カウンターは5-6人座れる程度であった。

カウンターに着き、「醤油ラーメン」550円を注文した。

出来上がったラーメンは、透き通った醤油スープに中太の直麺、トッピングはロースのチャーシュー、メンマ、ナルトと海苔にききざみネギが散らばるという正統派中華そば的外観であった。
表面に浮かぶ脂も色が薄く、いかにもあっさりした味を予感させた。

スープを一口含むと予想通りのあっさりであるが、全てが調和する感じで何一つとして突出するものが無い。
生姜も鶏も魚も、そこに居る事は判るが、具体的にどこにいるかは判らないという感じであった。
魅力の正体は判然としないが、もう一口と求めてしまう味である。

また自家製のやや太めの麺は、意外なことに最後までコシがあって旨かった。
突出した特徴は無いが高い完成度を感じたものであった。
以和為貴、ということか。

この店で気がついた事はもう一つ。
この淡麗系のラーメン「名無し」に集まる客層が喜元門やハリケンと変わらないような気がしたのである。
つまり、つくばは老若男女どんなラーメンでも旨ければ食べに行くという、ラヲタの巣窟ではないかと感じたのである。
Dsc_0311 名前は未だ無い

Dsc_0306_2 醤油ラーメン

Dsc_0307 全てがじんわり旨い

つくば市北条4093

★我城★

我城と書いて「わがや」と読ませる。強引であるが気持ちは分る。
桜土浦インターから国道354号線をつくば方面に少し進み、下広岡交差点を右折すると右側にある店である。
店の周りに広い駐車場がある。

カウンターの中には店主、店の奥の裏口付近には店主の家族がいた。
休日のためか、未就学と思われる児童を含む子供たちがいたが、大変行儀よく静かに遊んでいた。
幼児の時から場所をわきまえた行動が出来るとは、完璧な教育をされているようだ。

もしかしたら、店主は怖いオヤジかもしれないと思った。

メニューを見ると豚骨スープが基本で、魚介スープとブレンドしたり、カレー味やゴマ味を加えたりなどするバリエーションが豊富で、創作ラーメン指向の店のようだ。
店名の文字を使って我○とか○我、○城のような名前をつけたメニューが数多くあった。

今回は初の焼きオニギリ入りラーメンを試したく、店の名前を与えたメニューである「我城」を注文した。

注文すると店主はまずオニギリをにぎり、そしてそれを焼き網にのせて焼き始める。
オニギリの後麺を茹で始めラーメン作りに入るのである。

出来上がったラーメンは今まで見た事がない外観であった。
醤油味のスープは色も薄目の笹濁り程度で割と透明感のあるもの。
これにワカメ、水菜、岩海苔、チャーシューが載る。
そして何よりも目を引くのは、大きな焼きオニギリがこれまた大きな梅干と共にスープに浮かぶ島の如く存在するのである。

若干塩辛い複雑系のスープで、動物系よりはむしろ魚介系が前に出ていると感じた。
トッピングの岩海苔が融け出すにつれ磯の風味を増していく。
表面の脂も少なめでスッキリした味わいである。
時間と共にワカメの香りや梅干から出る酸味が加わってくると和のティスト一杯の梅干茶漬け風に変化する。
「げ、旨い」というスイッチが入った。

麺は中くらいの太さで縮れのない直麺で、スープの中でパラッとしていたものがそのまま喉を通るのが快感であった。

さて、問題は焼きオニギリである。
茶碗一杯の飯くらいはあるサイズであるが、いくら焼いてあるとはいえ、時が経てば少しずつスープの中に崩落していく。
どのタイミングで食べればよいか逡巡し、時にはレンゲで表面を削ってスープと一緒に食べたりしていても、結局麺よりは後に残ってしまった。

食べ終わっているように見えても、丼の底には宝が沈んでいるのだ。
まるで日本近海のメタンハイドレートのようだ。
また、日本人には米を残す事は許されないという信仰もある。

ということで喜んで全ての米粒と共にスープも全て回収してしまう事になった。
完食であった。

ところで食べている間、店主は常連と思われる客と会話していたが、オヤジギャク的トッピングが目立った。
怖いオヤジではなさそうだ。
物静かかな奥方が子供達に厳格な教育をしているのかもしれない。

良い店であった。

Dsc_0334 「我城」始めて見る光景

Dsc_0337 あっさり系のスープ

Dsc_0335 大型の梅干

つくば市下広岡1040-6

★いっとく★

国道408号線の松代交差点近くにある店である。
セブンイレブンや他の飲食店が集まっているところで、共同駐車場らしき広い駐車場がある。

店は少し奥まっているが、丸に「い」印の丼の中に豚が入っている大きな絵の赤い看板が目印である。

メニューには基本のスープと思われる「いっとく味」のほか、味噌があり、それぞれに辛味を加えたものの他、塩味もある。
つけ麺ももあった。
メニューを見るとチャーシューには力が入っているようで、数種類の部位を炙り焼きにした焼豚との説明があった。

チャーシューに魅力を覚えたため、思い切って「ミックスチャーシュウメン」1150円を注文した。

程なくして出来上がったラーメンは迫力あるルックスであった。
表面が赤い吊るし焼きと思われるものと、見るからにジューシーなバラチャーシューとも厚切りでたっぷりと盛られていた。
他には海苔、メンマ、ナルト、ほうれん草のトッピングであった。

見るからにコッテリしたスープを一口飲んで驚いた。
この味は出会ったことがない初めての種類である。
メニューには「和風出汁に香味野菜の西洋風スープをブレンド」のような事が書いてあったが、魚介のスープにポトフの様でもあり、コンソメのようでもあるような香りと若干の酸味が加わった複雑な味わいであった。
特徴的であるが悪くない。この味は何だろうと飲み進むうちに気に入ってしまった。
見た目とは裏腹に酸味がコッテリ感を相殺してスッキリと飲みやすい。

麺は太目の直麺で、表面の細かなザラつきにスープが絡む。
コシもあり、しっかり噛んで食べるタイプでなかなか旨い。

自慢の厚切りチャーシューは2種類のっていたが、煮豚とは異なりロースト肉の肉汁が楽しめる。
値段は高いが肉を食べたと思えば充分リーズナブルである。

訪問したのは土曜日の昼の開店時であったが、次から次と客が入り、食べ終わる頃にはほぼ満席となっていた。
クセのある味であったが、その味がクセになってしまった人が多いということか。

Dsc_0314 ミックスチャーシウメン

Dsc_0317 バラチヤー

Dsc_0320 表面がい赤チャーシュー

Dsc_0316 見た目はかなりコッテリ感のあるスープ

Dsc_0325 この裏面が伝票になっている

Dsc_0327 この看板が目印である

つくば市刈間106-2

らーめん オハナ

JR辻堂駅北口から国道1号線方面に向い約300m、明治市民センター前交差点の近くにある店である。
駐車場は国道1号線方向に道を渡ったところにある。

ハワイのカフェを思わせる外観で、看板は黄色地に赤く「Ohana」とある。
店内はテーブル席のみであり、カウンターの代わりに店内中央に大テーブルがある。

この店のメニューはそれぞれに花や木の名前(桜や楓)がつけられていて、スープも手間をかけて作ったもので楽しみだったが、今回は猛暑の中を訪れたため期間限定の「つけ麺」以外に考える事ができなかった。つけ麺は「紫陽花」(あじさい)という。
つけ麺はトッピングの魚粉3種(鰹・煮干・桜海老)から選ぶシステムである。桜海老を選んだ。
また100円シリーズからチャーシューめしを注文した。

キッチンの奥に製麺室がある自家製麺の店で、店の入口付近には数種類の小麦粉の大袋が積まれていた。
麺はメニューによって数種類を使い分けているようだった。

出来上がったものを見て驚いた。
本当に花みたいな実に美しい盛り付けではないか。

つけダレの中には具は入っておらず、全て麺の上に盛り付けられる。
しばらく見とれてから麺を一本そのままいただいた。
少し柔らかめの茹で上がりで、表面が滑らかな艶っぽい麺である。
小麦の風味を楽しむには、麺は柔らかめの方が良いという話を思い出した。

つけダレは醤油味の豚骨魚介スープで、雑味のないストレートな感じである。
麺を楽しむためのタレならこれだという主張だろうか。
途中から海老粉を投入して変化も楽しめた。

しかし、実際のところ、つけ麺に関しては豚骨魚介のつけダレには食傷気味の感があり、食べる前から魔球並みの変化球を求めてしまっているようである。
数年前には感動に涙するほどであったのに、今では「またですか?」と不満さえ覚えるのは、我ながら恐ろしい。

この店はつけ麺がメインではなく、たくさんある他のラーメンで勝負している店であり、醤油や味噌の使い方が面白く、とても旨い。
涼しくなった頃にメインのメニューを楽しむために再訪したい。

Dsc_0342 紫陽花

Dsc_0343_2 具は全て麺の上にある

Dsc_0347

Dsc_0350 海老粉

Dsc_0349 つけダレ

Dsc_03411 100円のチヤーシューめし、CP高し。

藤沢市辻堂神台2-1-21

らーめん たいざん海老名SA店

東名高速道路の上り線、海老名サービスエリアのフードコート内に出来た店である。

伝説の店、ラーメン二郎町田店の店主が静岡県富士市に里帰りして創業した店、「らぁめん大山」の支店である。

「町田二郎」閉店日の騒動は初代「中華中本」の閉店に次ぐ程大規模なものであった。
日本のラーメン史上最大の閉店騒動事件である中本閉店日については別の機会に記すが、町田二郎の閉店日も凄かった。

開店して約3年半後の2002年9月、町田二郎はキャンディーズの解散みたいに人気の絶頂期に閉店した。
通常ラーメン店は客が減ってひっそりと最後の日を迎えるのであるが、町田二郎はその反対で、普段閑静な町田市鶴間の住宅街は異様な雰囲気に包まれた。
別れを惜しんで集まった人の行列は、常識的に考えて当日中に食べきれるとは思わないところまで延びた。それでも並ぶ人が増えた。
この人気の秘密は二郎界最大の太さを誇る麺と、店主の故郷の名産品である桜海老の香油を使った町田オリジナル(MO)だったと考える。

店主の影山氏は極真空手の門人であり、鍛え上げた巨体で冷蔵庫のから2Lのペットボトルをまるでコップの如く軽々と扱って飲み、極太の長い箸で超太麺をまるでそうめんを扱うが如くつまんでは丼に運んだものであった。
この麺の太さは、そのまま登戸の蓮爾や淵野辺の学に受け継がれている。茅ヶ崎の菜良もほぼ同等の太さである。

町田二郎の話が長くなったのは、店主の成功体験に大いに関係する極太麺と桜海老の二大要素が大山のDNAにも大きく埋め込まれているはずと述べたいからである。

話を戻すが、
フードコート内では各店舗に券売機がある。
二郎風の「大麺」は夜10:00からのメニューであった。あの太麺では茹で時間がかかるので混雑する時間帯は販売できないということか。
海老名セット(えびしおラーメン+香ばしチャーシューわさび丼 1250円)を購入した。ちと高い気がするが、NEXCO中日本にかなりのテナント料を払わされているので仕方ないだろう。

出来上がりを知らせる受信機が鳴るまで約5分、カウンターにラーメンを取りに行く事になった。
席に持ち帰るまで丼から立ちのぼる海老の香りを楽しんだ。

透明に近い塩スープに茶色の海老油が散らされ、トッピングはバラチャーシューと味付玉子、水菜、海苔であった。
スープは鶏ペースに貝をブレンドしたような旨みたっぷりなもので、塩ダレもきっちり利いていた。さらに海老が加わり海老好きにはたまらない味となる。
相変わらず海老の使い方が素晴らしい。

麺は白っぽい細麺でコシもハリも強く、噛みしめると甘みが感じられるものであった。

香ばしチャーシューわさび丼は1センチ角位の賽の目に切ったチャーシューに練りワサビを添えたものであるが、豚の脂の香りがとてもよく、タレも旨かった。
ワサビを使うアイデアも大変有効で他の店のサイドメニューのチャーシュー丼に差をつける出来上がりであり、これなら450円の価格設定も納得できる。

先に述べた二大要素の内、海老については今回堪能したが、もう一つの極太麺については深夜に東京方面に向かう機会を待たなければならない。

しかし、高速のサービスエリアでこのレベルのラーメンが食べられるとは、時代の変化を感じずにはいられない。
NEXCOにはさらに頑張ってほしい。

Dsc_0386_2 海老名セット

Dsc_0387_2 えびしお

Dsc_0389_2強烈に香る海老油

Dsc_0390_2 味玉も旨い

Dsc_0392_2 香ばしチャーシューわさび丼

東名高速道路 上り線 海老名サービスエリア EXPASA 2F

横浜ラーメン はま家

港南区の丸山台にある店である。
少々見付け難いが、正面に焼肉チェーン店の牛庵があるので目印になる。
ビルの1Fにテナントとの一つとして入居しているようであるが、このビルの裏手、店舗向かって右側から回りこんだ所に駐車場が用意されていた。

店に入って右側の券売機で「ラーメン」650円と「チャーシュー」200円を購入。
L字カウンターのみの席で、食券を渡すときに家系らしく好みを尋ねられた。

この店の店主は、以前日野の岳家で店長を務めていた人物で、当時は忙しそうにいつも一人で店を運営していた。
岳家は鎌倉街道沿いにあったが、以前は仕事の関係で毎日のように車で前を通った。
岳家は通し営業で他の店が中休み時間でもラーメンが食べられるので重宝したものであった。
岳家といえば超重厚スープが特徴で、営業マンや運転手と思われる客や学生で賑わっていた。

さて、出来上がったラーメンは岳家そのものの外観であった。
透明度ゼロのスープに太目の直麺。チャーシューとほうれん草と海苔のトッピング。
チャーシューは非常に柔らかく、融けるのではなく崩れるタイプで味もよく染みている。

相変わらずの完成度で旨い。
しかし、スープは岳家当時ほどに粘度は高くなく、代わりにタレがやや強めに利いている気がした。
家系最濃スープである事には変わりないが、先鋭的な過激さは押さえられたようだ。
臭みもなく洗練された感じがする。

考えてみれば、この立地は住宅街の真ん中であり、鎌倉街道沿いとは異なる。
客層は営業マンや運転手ばかりが中心ではないのである。
丸山台や日限山といえば、かつて大手鉄道会社系の不動産ディベロッパーが高級住宅街として開発した町であり、今や住人の中心は、ローンの支払いも終わり退職した老後世代である。
地域住民にも広く受容れられる味でなけばならないのだ。

しかし、あの高粘度ドロドロのスープも恋しい。
現在スープの重厚度によって2段階のメニューになっているが、これを3段階に増やしてはくれないだろうか。
そんなことを夢想しながら店を後にしたが、特濃スープを求めて再訪は必至であろう。

Dsc_0379 ラーメン+チャーシュー

Dsc_0380 チャーシューのスロープで透明度ゼロが確認可

Dsc_0381 茹でても角が残る旨い麺

Dsc_0382 スープで温まると崩れるチャーシュー

横浜市港南区丸山台4-9-19

店のHP:http://www.yokohama-kobo.com/

旨み醤油ラーメン 孔明

秦野市の堀西、国道246の若松町交差点から文化会館方面約400m進んだ辺り、道路の東側にある店である。

駐車場は無いようだ。

店は奥に向かって細長く、最奥の調理場から入口方向に向かってカウンターが延びる。
カウンターは両側に席があって、真ん中をスタッフがラーメンを運ぶという牛丼屋でよく見かけるスタイルである。

入口の券売機で「ラーメン」650円を購入した。

程無く出来上がってきたのは小田原系そのものの外観であった。
厚い脂層に覆われた色の濃い醤油スープに平打ちで縮れの強い麺。
脂身の少ないチャーシュー、メンマ、三つ葉、もやし、ネギ、海苔が載る。

スープも小田原系のもので、店名通りの旨味醤油であった。
ややクセがあるが、酒匂や小田原の有名店の味が刺激不足と感じられる人は、これ位醤油のシェイプを際立たせたものの方が好みに合うかもしれない。

特に印象的だったのは麺である。
一目でスープの色に染められているのが分るほどスープを吸っているが、最後までコシが失われないもので、モチっとした粘りのある弾力が面白く、旨い。
縮れが強く、スープが絡みついてリフトされる、よく出来た麺である。

いろいろな工夫が魅力的であり、次回は小田原指向に合うようにチャーシューワンタン麺を試したい。

小田原系に強く影響されている事は間違いないが、その小田原ラーメンの特徴を強調したようなラーメンであった。

こんな亜流が産まれるのであれば、小田原系も発展する余地があるのかもしれない。

Dsc_0274 銀の盆で提供される。

Dsc_0277 三つ葉とスープのコントラストが美しい。

Dsc_0279 厚い脂層。

秦野市堀西1-3

小川軒

町田街道の小川交差点近くにある。
駐車場は店舗の南側、道路を挟んだところに数台分確保されていた。

調理場をL字のカウンターで囲む造であり、店内はウッディーなムードで統一感があった。

「塩らーめん」と「まかない丼」を注文した。
メニューを見ると「塩味が自慢でおすすめ」と表示があり、醤油味も選べるようで、塩ラーメン専門店という訳ではないようである。
塩らーめんが680円でトッピングの味付玉子が150円となっていて合計で830円であるが、味玉らーめんは840円と10円高い。
10円分は何だろうかと考えているうちにラーメンが出来上がった。

黄色味がかった半透明のスープにやや縮れた中細麺。
中央部にチャーシューとメンマが載る。
細かく刻んだ葱の白い部分が中央部に、青い部分が周辺部に散らされて、なかなか美しい仕上がりだった。

スープを一口飲むと、動物系の出汁に魚介類出汁を合わせ、奥深い味わいでコクも感じられた。
麺はコシがあって噛む度に快感があり、滑らかな表面でのど越しも良い。
なかなか完成度の高いラーメンである。

しかし、好みの問題であろうが、最初から胡椒が加えられている事が不可解で残念だった。
胡椒は、途中で味に変化が欲しくて追加する物だと思う。
どんなによく出来たスープでも、人によっては胡椒一振りでインスタントラーメン的な印象に変わってしまう事もあるのだ。
好みの問題なので、胡椒を入れるどうかは食べる人に任せて欲しい。

7回まで完全試合ペースだったのに、8回の先頭打者に対し危険球で退場くらい勿体ないと感じたものであった。

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Dsc_0241_2 まかない丼300円

町田市小川町1608-5 すずかけ台ビル1F

町田汁場 しおらーめん進化

前回に引続き、進化で今夏第二作目の限定冷やしを頂いた。

今回は「五香辣油の辛い冷製まぜそば」である。

数種類の香辛料と辣油をまぶし辛味を強調した冷し麺に、
肉味噌と揚げねぎ、そして2種のねぎをトッピングしてあった。

いつものコシが極強い麺が辛く味付けされたもので、
辛いだけでなく、香辛料のエスニックな香りが強烈で面白い。
本当にこの天才の作る限定は目が離せない。

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町田市森野3-18-17 ウイング森野103

麺や 太華

尾道ラーメンの店である。
戸塚駅西口再開発でできた商業ビル、「トツカーナモール」の5Fにある。

しかし、「トツカーナ」というネーミングは一体なんだろう。
再開発事業は行政が主導して行われたが、再開発にあたって考案されたキャラクターは「とつか再開発くん」と名付けられた。

【ご参考】http://www.city.yokohama.lg.jp/toshi/totsusai/chara.html

梅干のオニギリが顔になり、その額には「と」の文字が入っているのだ。
「トツカーナ」とはこのセンスそのままではないか。
この名前を聞いて、誰が「さすが横浜は洗練されている」と思うだろうか。
首都東京に次ぐ日本で第二の都市である横浜。
「トツカーナ」以前、横浜は開国以来、西洋文明を日本全国に発信して来た文化のリーダーだった。
東京は日本で一番田舎者が集まっている場所であるが、横浜は違ったのである。
付いてしまった名前に文句を言っても仕方がないので、この辺でやめる。

さて、太華の前に行くと、雑誌の紹介記事の拡大コピーが多数表示されていた。
この「当店は○○に紹介されました」という宣伝の仕方はどうなのだろう。
実力店はこんな事はしないので、自信がない証拠のように思ってしまった。

店に入ると左手にカウンターが並び、右手の方はテーブル席があった。
収容は15-6人か。

中華そばの並を注文した。

店内はスープの香りではなく醤油の良い香りで満ちていた。これは珍しい。
一気に期待感が膨らんだ。

出来上がったラーメンは、色が濃い醤油スープに平打ちの中太直麺。
薄切りチャーシュー2枚とメンマ、広島ねぎが載り、
尾道ラーメンの共通項である大粒の背脂がちりばめられていた。

スープを一口頂くと、醤油の鮮明なシェイプに驚いた。
これは旨い。
醤油の魅力に引き込まれ、スープをどんどん飲んでしまった。
浮いている背脂からはほのかな甘みが感じられた。
自家製の麺は、やや柔らかめの茹で具合だがスープにマッチしている。

家系横浜ラーメンは豚骨スープに鶏の脂が浮くが、
尾道ラーメンは逆で、鶏のスープに豚の脂が浮くというわけか。

尾道ラーメンと言っても、この店のように魚出汁を使わないものと、瀬戸内の小魚出汁を使うものの二派に分かれるようである。
今まで小魚出汁の尾道ラーメンしか食べた事がなかったので、とても新鮮であった。
また、醤油という調味料の素晴らしさや奥深さを再度知ることができるラーメンであった。

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横浜市戸塚区戸塚町16-1 トツカーナモール5F

ラーメンの町、つくば Part.1

ラーメンの町、つくば。

つくばに行けば誰もがそう思うだろう。
クルマでつくば市に入ると街道沿いのラーメン屋の多さに驚く。
二郎系も大勝軒直系も水戸スタミナ系もある。
規模の大きいチェーン店から個人営業の店まで軒を並べ、この地では外食の中心がラーメンである事は疑いない。
以前、国道1号を大阪から京都に向かった事があるが、大阪にはラーメン屋が無いのではないかと思うほどであったのに、京都府に入ったとたんにラーメン屋の看板が増えたことに驚いた事を思い出した。京都には独特なラーメン文化が発達しており、京都発祥の有名全国チェーンは各地で人気を保っている。

つくばのラーメン屋の数は人口比で全国有数ではないだろうか。
ラーメン好きが多い地域では競争に揉まれてレベルの高いラーメンが産まれるとすれば、つくばはラーメン好きにとっては目を離せない地域である。
将来は、京都のようにご当地ラーメンとして広く認知されるかもしれない。

実は、それどころか札幌とか博多とか荻窪等のように聖地化する可能性もあると感じた。
つくばのラーメン店は高粘度のスープを出す店が多いようである。
今回、実際に食べた店の中で、特に印象に残った店を3店と、番外編を1店投稿する。

★ハリケンラーメン★

トップはこの店であろう。
筑波大学の北東、県道200号線沿いにあるが、派手な幟もない。
店の前には広めの駐車場があるが、車がとまっていなければ見落としてしまいそうな地味な外見の店である。
周りは田畑である。

店内はカウンター席のみで、後ろの待ち席まで広いスペースのある余裕を持った造りである。
券売機で「鶏そば(醤油)」を購入した。
待ち席は既に埋まっていたので、窓側に立って並んだ。並んでいる間に食券を回収された。
カウンターの中には二人が立つが、回転は速くはない。店内の席がカウンターのみというのは理にかなっているという事か。

出来上がったラーメンはドロっとした黄金色の高粘度スープ。
穂先メンマ、玉葱のみじん切り、刻んだ青菜、バラチャーシューとつくね様の肉塊、さらには焼き目のついたバケットが載る。パンが浮かぶラーメンは初の体験である。
スープから立ち上がる芳醇な鶏の香りそのままの濃厚な鶏スープである。
臭みは全く感じられず、強烈なコクに圧倒される感じで上品かつ実に旨い。
これだけ鶏の旨みが出ているのなら醤油ではなく塩にすれば良かったかもしれない。

麺は中太で、スープをその身にまとわり付かせて運び、歯応えといい、舌触りといい絶妙でスープとのバランスが実に良く、完成度の高さに驚いた。

鶏の臭みの消し方や、さらに玉葱や青菜の香りの使い方、水気を飛ばしたパンにスープを染込ませ、麺とは異なる風味でスープを楽しませる発想は西洋料理風のアプローチとも思われる。

こんなクリエイティブな店が田園地帯のど真ん中にあるのが面白い。
将来つくばが聖地化する可能性を感じさせる店である。

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Dsc_0137 つくね入り

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Dsc_0138_3 目印はこれだけである。

つくば市栗原2857-8

★喜元門 つくば東光台店★

小見玉市に本店がある。
2007年に生活情報サイト「All About」で、かの方が「茨城で美味いラーメンに遭遇」という記事で絶賛しているのを目にした。http://allabout.co.jp/gm/gc/216784/
ラーメン好きは基本的にどんなラーメンを食べても一応は喜んでいるものだと思うのであるが、ラーメンを食べるのが仕事みたいな人はそうもいかないはずなのに「実に美味かった」とまで表現しているとは珍しいと思い、小見玉市なるところへ行ったら是非試してみたいと思っていた。
その支店がつくばにもあった。

この店はナビを使っても分り難い場所にある。
目印はホテル東光で、その裏の道沿いと説明すればよいだろう。
店の前に数台分の駐車場がある。

店に入ってすぐ左手に券売機がある。
はっきり言ってメニューが多くて悩ましいと思う。
事前調査の上、意志を固めてから訪問しないと店内のメニューを見てからまた悩む事になる。
今回のつくば滞在中、3回もこの店を訪問する事となった経験から言える事である。

ここでは「鶏魚介煮干」を取り上げたい。
カウンター席の後方には製麺室があった。自家製麺だ。
メニューによって麺の太さ3種類を変えている事が分る。
さらに食券を渡すときにチャーシューのを4種類の中から選ぶ。
4種とは主に調理法による区別されていたもので、この時はバラ巻きチャーシューをセレクトした。

「鶏魚介煮干」はかなり高粘度のスープに太麺の組合せ。
チャーシュー、半味玉、穂先メンマ、青葱、玉葱のみじん切り、海苔が載る。

スープはドロドロ状態の重量級であるが、口に含んだ瞬間に強烈な鶏味が破裂する。
それに煮干が乗りかかって来る。煮干もかなりの強さである。
エグ味を取ったり臭みを取ったりするアプローチではなく、腕力の強い者同士をぶつけ合って楽しもうという趣向に違いない。
麺は滑らかな喉越しと噛み応えが同居するもので、スープとのマッチングは狙い通りであろう。

名横綱同士の力のこもった四つ相撲が楽しめた。

他のさらさらスープのメニューも試したが、どれも驚くほど完成度が高い。
「濃厚魚出汁醤油」や「中華そば醤油」も大変旨かった。

「鶏白湯」は休みと表示されていたが、「鶏魚介煮干」の濃厚な鶏味から類推すれば鶏好きにはたまらないもののはずである。
ぜひ食べてみたい。

Dsc_0126 鶏魚介煮干

Dsc_0128 ドロドロのスープ

Dsc_0131 濃厚魚出汁醤油

Dsc_0093 中華そば醤油

Dsc_0098 外観

つくば市栗原2857-8

★麺や蒼★

つくばの研究学園地区の中心部近くにある。
駐車場は店の裏手に確保されていた。

店内はラーメン店というよりもっと垢抜けた喫茶店風のつくりである。
店内に入ったところにある券売機で「ラーメン 750円」を購入してカウンター席へ付いた。
訪問は平日の14:00くらいで、店内は比較的空いていた。

出来上がったラーメンは味噌味だった。
基本メニューが味噌味なのだ。
ここもまたドロっとしたスープであった。

ビジュアル的にも印象深いラーメンである。
黒っぽい丼は、まるで額縁のようだ。

トロみであわ立った白味噌スープに、平打ちの太い麺。
丼の中心には白葱の山が盛り上がり、麓には玉葱のみじん切り。
メンマやチャーシューは葱類の下に隠れていた。
味噌ラーメンには珍しい魚粉の小山もあった。
そして全体にオレンジ色の辣油がかけられていた。

しばし見た目を楽しんでから、先ずはスープを一口含むと、これはもう「濃厚」の一言につきる。
豚骨と芳醇な味噌がドロっとした舌触りのスープになって、滑らかな麺の表面にもまとわりつくのである。
大量に載っている2種類の葱や魚粉を組み合わせると少しずつ味が変化するので、これだけ濃厚なスープでも最後まで飽きることもない。

麺は表面が滑らかなコシの強いもので、この濃厚スープにマッチしている。
他ではあまり見ない平打ちの太麺で非常に風味がよい。
この麺は一度つけ麺で味わいたいと思った。
次回の宿題である。

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Dsc_0106

つくば市竹園2-6-1

番外編
☆大河

常磐自動車道谷田部インターから2kmくらいであろうか。
近くに常陽カントリー倶楽部というゴルフ場があった。
周りは田園風景そのものといった中に普通の住宅を店舗兼にしたという風情の店である。

交通手段は車以外には考えられないが、その分か、駐車場は結構広い。
その結構広い駐車場がいつ来ても満車で、店の前の長い行列を見てしまい、いつも諦めて他の店に向かったものである。

今回は開店前に到着した。先に駐車場に止まっていたのも1台だけだった。その1台は二人連れで、もう店の入口前にいた。
「今回こそはありつける。まだ開店まで30分近くある」店の前に立つまでもないと判断し、車の中で待ったのがいけなかった。その後に駐車場に入って来た車が店の前に車を止め、先ず一人が飛び出すように車から下りると3人目に並んだ。
もう一台が入って来てニ人下りて並んだ。一人だけ下りて並んだ人のところに残りの家族が五人近付いた。
しまった油断した。前に七人も入ってしまった。
慌てて列についたが、開店前に20人を越えるほどの列になった。
中にはタクシーで乗り付ける女性もいて、待たせて食べるのも悪いと思ったのか、運転手も一緒に列に入った。
11:30の定刻を少し過ぎて店が開くと、順番に券売機の前に進み食券を購入するが、すぐ前の人が購入中にカウンターの中から「チャーシュー終り!」との声がかかった。
9番目より前で終わり?
開店前、列の順番を巡る静かだが妙に殺気立った争いの原因はチャーシューだったか。
相当なプレミアムチャーシューのようで、数量は厳格に限定されているようだ。
先の6人家族連れが全てチャーシューの食券を購入していた事が判明すると、注文を取り仕切っていた店主の奥方と思われる女性から、誰がチャーシューを放棄するか相談するように求められていた。
という事は先着5名様限りか。

ラーメンを作っているのは白髪頭を7-3でキメた店主である。
ラーメン屋の主と言うより、学校の事務長風かもしれない。

1ロット2-3杯程度なのか、回転はよくない。
10番目の入店で、出て来るまでに20分以上経っていた。

選んだメニューは「こってり醤油」である。
出来上がったラーメンは分厚い背脂の層に覆われて、その下の醤油スープまで見えていない。
食べてみると見た目ほど脂がしつこくなくて食べやすかった。
醤油のタレも確かに利いているのであるが、カドを感じるほどではない。

今回は長い行列を作る程の理由は見出せなかった。
何回か食べると分る秘密があるに違いないのだが、初回だけでは無理だったようだ
次回は・・・万一並んでいなかったら再度挑戦したい。

店を出るときはさらに行列が伸びていた。
客層は家族連れやカップルなど、おそらく地元の人が多いと思うがつくば市民のラーメン好き度が窺える店だった。
Ca3c0248

つくば市片田23-15

日の出らーめん 平塚店

平塚市は真土、国道129号線沿いにある。
この辺りはガストやリンガーハットなどロードサイドの外食店が立ち並ぶ場所で、こちらの店も埋没してはならじと派手な幟やら暖簾やらで目を引く努力が見て取れる。
行ったのは休日の昼過ぎであったが、駐車場はほぼ満車で入り口近くの待ち席に1家族がテーブル席が空くのを待っていた。
店内は家族連れで大繁盛のようだ。
券売機で「剛つけ麺玉子」を購入した。
こちらは一人なので直にカウンターの最奥の席につけた。

日の出らーめんといえば京急日の出町駅と場外馬券売り場の中間くらいの場所にある。
道路の反対側の野毛地区は東急東横線の桜木町駅が消滅してから人が少なくなってしまったが、日の出らーめん側は競馬ファンの需要が確実に計算できるロケーションだろう。

しかし、私の見たところ、開店した当初の日の出らーめんは、付近のラーメン屋と比べて特に目立った店ではなかった。
ところがこの「剛つけ麺」がメニューに加わると状況は一変、アップル社のiPodみたいに業績を跳ね上げるエンジンになった。
いつの間にか店の前には「剛つけ麺」の幟が立ち並んだ。
当時はまだ珍しかった極太のかた麺に、他の豚骨魚介とは少し違う動物が勝ったつけダレがまさに剛であった。
いつの間にやら支店まで作るほどに成長していた。

さて、出来上がった「剛つけ麺」であるが、目の前に置かれて「あれっ?」と思った。
他の豚骨魚介つけ麺とは一線を画していたつけダレの中の豊かな具が少ない。
ゴロゴロ入っていた長ネギは跡形もなく消え、キャベツばかりだがそのキャベツも少ない。
不安に駆られるようにタレの中を箸で捜索することとなったが、たまに引き上げられるのはチャーシューの破片とかメンマの切れ端ばかりだ。
玉子を追加したから良いものの、なければどうなった事やら。
あの蒲鉾ほどのチャーシューは幻か。

とても残念な気持ちになったが、つけダレ内の捜索は打ち切り、麺を食べ始めた。
麺のハリもコシも変わっていないように思えた。
しかし、食べ物に関してはは一度残念な気持ちになると、食べ終わるまでの時間では回復できない。

諸物価高騰を理由にコストダウンが必要な場合があることは理解できる。
しかし「剛つけ麺」をしょぼくれた姿にしてしまったとは 他に金看板でも得たという事だろうか。
または、立地を活かし、ファミレス的な店として生きるのだろうか。

カウンター最奥の席はすぐ後ろに調理場と仕切る低い扉がある。
女性スタッフが通る度にこの扉が椅子の背に当たる衝撃を受け続けた。
スタッフの背中を見ながらコストダウンするならこちらだろうと、少々八つ当たり気味の思考になってしまった。

Dsc_0091
                                                   
Dsc_0090 キャベツは見えているのが全てである。

Dsc_0092 看板メニューなのである。

平塚市東真土2-8-1

まつや

茅ヶ崎の北部丘陵、県道47号線沿いにある店である。
県道を挟んだ向いにはミニストップ、湘南ライフタウン行き神奈中バスの堤羽根沢バス停がある。
駐車場は店の前にあった。
吉村家の系列店で最も辺鄙なところにあるとされる「まつり家」まで7-800mほどであろうか。
飲食店経営の地の利は薄い。味で勝負ということか。
店の構えも地味な感じであった。

入口を入って右手の券売機で基本メニューと思われる「ラーメン 650円」を購入。

L字型カウンターの中には店主が一人だけである。
白木のカウンターテーブルといい、機能的に整理された調理場といい清潔感がある。
店主の前掛けにも「衛生第一」の文字が染め抜かれていた。

この店のように調理する人の一挙手一投足まで見える店が好きだ。
同じような店造りは寿司屋にはよくあると思うが、職人の仕事ぶりが見えるのは楽しい。
手打ち蕎麦屋の実演コーナーも同様だ。
調理する側も素人さんとは違うという自信がなければこのような造りにはしないはずである。

さて、できあがったラーメンは透明度がゼロに近い茶濁したスープに中細でほとんどストレートな麺。
トッッピングはメンマとチャーシューに細かく刻んだ葱という極めてシンプルなものであった。

一口スープをいただくと、鰹中心であろう魚出汁の効き方が強いのに驚いた。
一口で口中を魚一色に染められる感じだ。
醤油のタレもきまっている。
しかし、のどには逆にまろやかに感じる飲みやすいスープだ。
層を作るほどではないが、脂も多めでこってり感もある。

麺はややモチッとした歯ざわりで、麺にスープが引きずられる良いコンビである。

「これがウチの味の特色だ」という主張があるラーメンは食べた後の満足感が違う。
数多あるラーメン屋の中で、「今日の気分はあの味」と具体的に思い出して選ぶことが出来る。

大変気に入った。

店主は食券を受取る時やラーメンを出す時、必ず客の正面に立ってひと声掛ける。
丁寧で心が篭った所作だと思った。
この店主のお人柄が色濃く反映されているのだろう。
主張をホスピタリティで包んだラーメンであった。

実は日を変えて「鶏塩ラーメン」も食べてみた。
こちらは確かに鶏出汁でチャーシューが鶏チャーシューになるのであるが、「ラーメン」のスープに鶏スープをブレンドしたWスープというか、「ラーメン」ほどの特色は感じられない。
この店に来たときは、やはり「ラーメン」を選ぶだろう。

Dsc_0165 ラーメン

Dsc_0169 チャーシューもメンマも葱も 仕事がしてある

Dsc_0187 鶏塩ラーメン

Dsc_0189 鶏チャーシューも良い出来だった。

Dsc_0174_2 店舗外観

茅ヶ崎市堤73-5

らーめん まる玉 辻堂店

JR辻堂駅南口から真南へ伸びる道をほんの5-60m進んだ所にある。
駐車場はないので付近の時間貸しを利用することになる。

都内の鶏白湯スープで有名な店の支店との事。

開店直後の店内は先客も2組で、直ぐにカウンターに座れた。
スタッフの対応は笑顔のテキパキで非常に好印象であり、さすがに洗練されていて文句の付け所がない。

口頭で注文するシステムで、基本メニューと思われる「まる玉らーめん」を注文した。
麺の固さについて好みを聞かれたので「普通」をお願いした。

メニューを見るとバリエーションはトッピングによるもので、味は1種類のようであった。

殆ど待たない内に出来上がったラーメンは、やや黄色を帯びた白濁したスープに博多ラーメンのような細いストレート麺。
トッピングは刻んだ青ネギとあおさ海苔、薄くスライスした巻きチャーシューであった。

スープはややトロみがあって、細麺によく絡みつく。
鶏の臭みは完全に消され、例えは悪いが体調の悪い時でも鶏の滋養が摂れそうな程非常に上品に仕上がっている。
あおさ海苔の風味もよくマッチしている。
お年寄りを連れて来ても、必ず喜んでもらえると思う。

しかし、正直なところ物足りない。
おいしかったのに、時間が経つと味をイメージできないのである。
思い出しても駆り立てられるような要素がない。
今はまだラーメンにパンチが利いたものを求めているからだろうか。
二郎や中本、家系や大勝軒が旨いと思っている間はこの店の本当のファンにはなれないかもしれない。

ところで、「まる玉」には100円追加で「からしスープ」という青唐辛子を加えるオプションがある。
これは試してみたい。
以前宮崎市に行った時、当地では名が知れているとされる「きっちょううどん」という店に入ったことがある。
ダシは色が薄い透明に近いもので、関東の醤油味に慣れた身には物足りなく感じた。
しかし、備え付けのすりおろした青唐辛子を投入したら抜群に旨く感じたのを思い出した。
強烈な辛味があると、自然と辛味の向こうにある別の旨みを探し出しに行くものらしいと思った。
これと同じメカニズムが働くなら、この上なく旨く感じる可能性があるからだ。

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藤沢市辻堂2-9-7

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