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  • 鈴木 創: 音魂大全―史上最強の20世紀ミュージック・エンサイクロペディア

    鈴木 創: 音魂大全―史上最強の20世紀ミュージック・エンサイクロペディア
    ちなみに著者は1960年生まれです。 年齢が近い方必携の音楽ガイドです。 音楽に目覚めた中高生の頃、自分より音楽に詳しい友達に あれこれ音楽情報を教えてもらった経験があるでしょう。ミュージシャンがどんな影響を受けて この曲を書いたかなんていう話は 音楽の楽しみ方を格段に広げましたよね。この本はその友達になってくれるんです。昔聴いたミュージシャンの項目を読めば、「次にはこれを聞きなよ」と理由と共に教えてくれます。

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2012年3月15日 (木)

麺や食堂 (厚木)

小田急本厚木駅から線路に沿って相模川方向へ進み、県道601号線を南に少し 下ったところにある。

以前は店名に「ブラジル」と表示が付いていたが、今は「麺や食堂」だけである。

駐車場は店の北側に数台分確保されている。
厚木というより神奈川を代表する程の有名店である。

前回来た時は甲子園で佐賀北高が試合中であったから、4年半ぶりである。

順番待ちを覚悟していたが先客は2組しかおらず、店に到着して直ぐに着席できた。
空いていたのは訪問した時間が遅かったからであろう。

「中華そば¥680」と、そばセットの「若鶏カツ丼¥380」を注文した。

店内は昭和30年代の物で装飾され、チャンネルを回す仕組みの懐かしい白黒テレビがあった。
ALWAYSの世界である。

店内の一角に「製麺室」と表示され、自家製麺であることを主張していた。

出来上がってきたラーメンは見る目に美しいものであった。

醤油色の笹濁りスープの中には端を揃えた麺が沈み、丼の中央にメンマ、チャーシューの島が浮かぶ。
島の上には白ねぎと青ねぎが山を作っている。
丼の縁には海苔が寄りかかっていた。
縮れのない麺はまるで櫛を入れた長い髪のようである。

スープを一口飲むと、これでもかというほど旨みたっぷりで、鶏やら鰹やら他の魚やら昆布もと、日本料理みたいに次から次と様々な味が巡る出汁が出ていた。
確かに旨い。

麺は中細の完全ストレートで、噛む時に麺の一本一本が歯を押し返すのを感じるようなコシの強いものである。
口の中でザクザク音を立てるような食感が素晴らしい。
これは旨い。

しかし、口が慣れてくると、スープに以前は無かった妙な甘みを少し感じた。

ところで、まだセットの「若鶏カツ丼」が来ない。
もうそろそろ食べ終わってしまう頃に、後から来店して近くの席に座っていた客にはそれらしき丼が出た。
あちらの客と順番を間違えたのかもしれないとか、そもそも注文が伝わっていなかったのかと不安は増すばかりだ。
とうとうラーメンを食べ終わった時、それを見ていたスタッフがお猪口に入った冷たいお茶を持ってきた。
これはどう考えても食後のサービスである。

とうとう「若鶏カツ丼」は来なかった。
どうしようか暫く迷ったが、いまさら仕方がないので諦めると決めた。
すると、「お待たせしました」と、ここでカツ丼が登場したのだ。
テーブルの上は空の丼が端に寄せられ、食後のお茶も終わっているのを見てか「すみません、カツを揚げるのに時間が掛かってしまいまして…あの…取り消しも出来ますが…」
とのこと。

ラーメンが終ってから既に数分過ぎたタイミングで、いまさらカツ丼だけ食べる気にもならない。それはセットメニューではなく連食である。

もう食べる気は無かったが、注文したのは明らかに自分自身であり、この場合の責任分担についてはすぐに判断出来なかった。
キャンセルについては「いいよ」と応えるしかなかった。
「いいよ」とは言ってみたものの、そのまま席を立って会計に行ったら、同じスタッフがレジに立っていて料金はカツ丼代を含めて全てしっかり取られた。

注文したのは自分であるし、キャンセルできますと言われたのにキャンセルしなかったのも自分であるので金の事は何も言わない。

しかし、何か釈然としないのだ。
それは、やはり店のミスで注文を間違えていたと思うからであり、ミスの処理にある種の傾向があったからである。
ラーメンとのセットメニューとする以上、「カツを揚げる時間がかかった」というのは明らかなウソであろう。
現に後から来た客には同じ物が出ていたのである。
口から出任せのウソは逆効果を生む。

どこかの時点で注文を忘れていたか、他の客と順番を間違えた事に気付いたに違いないのである。
本来ならその時点で「ごめんなさい」と言うべきであるが、店の誰かがミスを知られなくない等の理由でうやむやにしたのだ。
気付いた時に「ごめんなさい」が言えないのなら、「カツ丼、お待たせしています」の一言でもあれば、少なくとも忘れられたのではという不安な気持ちにはなっていなかっただろう。
誤魔化そうとした結果、こちらはずっと不安な気持ちで待たなければならず、料理も無駄になってしまったのである。

要するに、客に対しても、自らが作った料理に対しても愛情が薄いのである。
レジの立ったスタッフもファミレスライクな余りにもマニュアル通りの対応だった。
客のためにという思考が感じ取れる事は最後までなかった。

人気店の側面に蟻の一穴を見た気がする。しかもこの穴は既にかなり大きいのではないのか。

立ち上がる時にチラリと見たカツ丼は、表面のほぼ全面に玉子の白身がプックリと白く大きく盛り上がり、その端から出汁が染込んだ黄身とカツが顔を出しているというカツ丼の理想的なルックスで、いかにも旨そうだった。
「食い物の恨みは怖い」という言葉があるが、これは食べ損なった事に対する怨念のことで、これががいかに深いか人々が経験を繰り返して生まれた言葉だろう。

ラーメンの魅力とは、入念に手間隙かけて作った独自のものを食べてもらうんだという、料理と客に対する愛情が直に感じられる点にある。
私がカツ丼の恨みが忘れられない狭量な小人物ということも確かであるが、この店にはラーメン店の魅力は感じられず、空いている時間であったのにもかかわらず大勢の来店客に鍛えられた客を捌くテクニックだけが感じられた。

魅力が感じられなかった店の記事は書かない主義である。
しかし、この店に関して言えばラーメンの味だけはとても良かったので投稿した。

厚木の他の店はこの店には負けてはいけない。

Dsc_1368 天井の証明の格子が写りこんでしまった

Dsc_1369 美しい盛り付け

Dsc_1373 中華そば

厚木市幸町9-6

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コメント

ご無沙汰しています。
「笹濁り」の表現、もしかして酔鏡さんは釣り師なのかな?と(笑
自分もサービス業の端くれなので(飲食ではありませんが)記事を読み襟を正したい想いが沸き起こりました。

前記事の「鐙」についてですが、高倉のお店はどうも自分には合わないので本店に行ってみたくなりました。

コージさんコメントありがとうございます。
さすがですね。釣り師とまでは言いませんが、釣りは好きです。写真を見てください。釣れそうな水の色でしょ?

粘着質な書き方をしましたが、ご理解を感謝します。

鐙の本店は、ここだけの話、店長より若手が作ったほうが旨いです。しかし、健全な店である証拠です。

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